山田うん コンテンポラリーダンスワークショップ③
2008年 12月 24日
5月、9月に続いての3回目の講座ということで、20人の参加者はリラックスして、ダンスを楽しんでいました。
今回は、“森のくまさん”に合わせて、振り付けを憶えたり、その振り付けをチームごとに分かれて、変化させていったりと、内容の濃いワークショップになりました。
来月には、今までのワークショップの成果を《発表会》というかたちで披露します。
(2009年1月18日(日)15時~アート工房にて、料金500円)
《発表会》「ポチ」
犬の物語ではない。
作品は、作者:山田うんが、長い月日をかけて見つめてきた20代~60代までのバラエティー に富んだ20人のダンサー達に対して抱いた「ほんのちょっとのインスピレーション」から作り始める。今回のインスピレーションの中に、「ポチポチッ」という擬音と模様を抱いている。
真っ白い空間に色とりどり、ポチポチした斑点がある。
一人ポッチのダンサーは、身からポチポチッて涙の跡が降ってくる。
~作品ノートより
その"ポチポチッ”というイメージは20人のダンサーの体に入って20通りのダンスへと 変わっていく。
作品タイトルはテーマではなくて「ほんのちょっとのインスピレーション」のキーワードである。
「ポチ」は犬の呼称のように響かせている。
だから「誰にでも従順で犬のような、」という蔑称として響くかもし れない。
自由であるようで、どこにも自由がないような、自由を求めているようで、実は自由を恐れているような、そんな矛盾した感情を表すことにダンスは最適だ。
どんな言葉にも表と裏がある。
ダンスにとって言葉はその表でも裏でもなく側面である。
どちらの意味でもなければ、 どちらの意味でもある。
「ポチ」という言葉を通し
「ポチ」という模様を通し
「ポチ」という音を通し
観客は"人間”について多くのことを深々と感じることができ るでしょう。
- 講師・山田うんさんより-
アート工房ディレクター 渡辺秀亮
by artvillage | 2008-12-24 18:08 | アート